ごみ問題は、大気汚染、処分場の不足、不法投棄による環境破壊等の社会問題を引き起こすため、世界的に深刻な状況にあります。
その課題解決に必要な、ごみの処理・管理に関しては、各国の経済成長率や、法制度、社会背景などの要素が複合的に絡み合い推進されるため、開発途上国ほど抱えている問題が大きくなりやすいです。
また、開発途上国のごみの発生量は、年々増加する一方であり、主な処理方法である直接埋立処分場の処理能力は逼迫し、処理・管理が追いついていないのが現状です。
しかし、開発途上国の中では、全ての直接埋立処分場の位置情報を明確に把握し集約できておらず、管理体制に関しても、把握しきれていない国が存在します。
衛星データの広域性・周期性を活かし
埋立処分場を発見、監視する。
開発途上国において、埋立処分場の現状が把握できなければ、ごみ問題おける課題解決の対策を立てるのは困難です。加えて、ごみが不法投棄されているオープンダンピングも存在します。
この解決策として、広域性と周期性を兼ね備えた衛星リモートセンシングを活用することにより、埋立処分場と不法投棄場の位置情報の集約、処分場内のごみ変動量の把握を実現し、開発途上国で実用化されることを目指します。本研究はベトナムをフィールドとし廃棄物を対象とされている国立環境研究所の研究者との連携により実施しています。